「望むキャリアは自分で作る」~書籍『転職2.0』から読み解くこれからのキャリア論~
- maihayashi73
- 2023年5月27日
- 読了時間: 5分
更新日:2023年6月22日
こんにちは。「働くを楽しく」サポータのまいです。
今回は、元リンクトイン日本法人代表の村上臣さんが2021年4月に出版された『転職2.0』を読んで感じたことをまとめます。
この書籍、私にとっては大ヒットで、大変共感しながら興味深く読ませていただきました。
書籍については、こちらのリンクをご参照ください。
『転職2.0』とは
~我慢しながら働く時代はもう終わった~
これまでは、やりがい、年収、人間関係、ワークライフバランス…何かを得ると何かを失う。転職とは“トレードオフ”なもの。何かを妥協しながら働くのが当たり前。
それがかつてのキャリアの常識でした。
しかし、ポスト終身雇用時代の今、キャリアの常識も180度変わっています。会社に握られていたキャリアの意思決定権は個人の元に戻り、自分次第でキャリアも働き方も選べる時代になりました。
「仕事選びとは何かを妥協するもの」という考えはもう過去のものなのです。
「転職2.0」においては、転職の目的はあくまで『自分自身の市場価値を高める手段』です。自分の“望み通りのキャリアを手にする”ために、自身のタグを棚卸しし、それらを組み合わせて自分の希少価値を高めていくことが重要となります。転職も新しいタグを獲得するための手段に過ぎないのです。
「自分でキャリアを作る」という考え方
終身雇用が前提の時代では、会社が社員に対して給与・福利厚生を守ることを条件に、個人がどのような職務に就くか、どのような仕事をするかは会社側に委ねられていました。
しかし、ジョブ型雇用が進むにつれて、少子高齢化に伴う労働力不足が進むにつれて、会社と個人の関係がどんどん対等になってきています。
「会社があなたのキャリアを一生守ってくれる、考えてくれる」という時代はすでに終わっているのです。
すると、今度は「自分自身でキャリアを作っていく」ことが必要になってきます。そうしないと、いざ会社が倒産したり退職の年齢を迎えたときに、あなた自身はどうなってしまうでしょうか?「人生100年時代」と言われ、企業の平均存続年数よりもあなたの勤労年数の方が上回っている昨今、一人が何度も転職をするのは当たり前のこととなるはずです。
本書の中では「自分自身でキャリアを作っていく」ために、あなたを表す“タグ”の重要性が述べられています。
これまでの職務経歴・経験・仕事以外の活動等からあなたを表す“タグ”を整理しておきましょう。
誰にでもタグはあります。「営業」というポジションや、「製造業」「IT業界」といった業種を表すタグ、「プレゼン力」「傾聴力」といったコンピテンシーを表すタグなど…一つ一つは際立った特徴がないかもしれません。しかし、それらを組み合わせることであなたの希少価値を高めることができます。
今すぐ転職を考えていなくても、タグの棚卸しは定期的に行うことが薦められています。常に自分の市場価値を確認し、次にどんなタグを獲得したら目指すキャリアに近づけそうかを考えることにもつながります。
私自身もまだタグの棚卸しを実施できていないので、時間を取って整理してみたいなと考えています。普段なかなか自分を振り返る時間が取れない方も多いと思いますので、いずれ「タグの棚卸し会」なども企画したいと思っています。
そして、自分が望むキャリアがあるのならば、それに必要なタグを獲得する努力も必要になります。資格取得等の勉強や、社内でのジョブチェンジ、人脈形成…転職ですら、タグを獲得するための手段であると述べられています。
「自分の望むキャリア」とは?
終身雇用制度が崩壊しつつある今、自分自身でキャリアを作る必要性については理解したが、そこで次に考えなければならないのが、『自分の望むキャリアとは何なのか?』という点です。
この点については、常に自分自身の人生と向き合い、考え続けていく必要があると思います。万人に当てはまる確固たる正解があるわけではなく、個々人の志向・考え方、その時のライフステージによっても変わってくるはずです。
本書の中でも、「人の職業観は、一生を通して不変ではなく、むしろ振り子のように振れているものだと思います。目いっぱい働きたいときもあれば、徹底的にさぼりたいときもある。」と表現されています。
その時々のあなた自身の状況に合わせて「自分がどうしたいか」を考え続け、それに合ったキャリアを自分自身で選択し、自らキャリアを作っていく。それこそがこれからの時代に求められる働き方なのではないでしょうか?
最後に
書籍のタイトルにこそ「転職」という名前がついていますが、本書は転職に限らず、社内でのジョブチェンジ・ポジションチェンジ、退職後の再出発を含めて、人生におけるキャリアをどう捉え、築いていくか?について述べられていると感じました。
私のビジョンである「働くを楽しく」。本書を読みながら共感する部分が多く、私が目指す未来像はまさに本書で述べられているような「転職2.0」時代の考え方なのだと腑に落ちた思いです。
「自分の望むキャリア」には答えがありません。そして、常に考え続けていかなければならないからこそ、私が実施している「働くを楽しく」・「働くを考える」コーチングサービスが、きっとどなたかのお役に立つのではないかな。と、そんな風に考えています。
自分と向き合う機会を提供し、言語化のサポートを行い、さらにあなたを次の行動へと導いていくのです。
最後に余談ですが、音声配信プラットフォーム「Voicy」で著者の村上臣さんが『転職2.0』について対談されている放送があります。(放送のリンクはこちら)
その中で村上臣さん自身が、『この本で一番伝えたいことは何ですか?と聞かれた場合に、「働くを楽しくしたい」と答えている。』とお話されている箇所があります。まさに私が実現したいビジョンとワーディングまで同じだなと思って、なんだか勝手に嬉しくなりました。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。今後も皆さんのお役に立ちそうな情報をアップデートしていきたいと思います。
それではまた~!
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